好きな文字 vol.1 みつけるにほんご

2019 タイプフェイスカレンダーの発売を記念して、連載「好きな文字」がスタート!デザイナーたちの目からみた文字の世界を、ぜひ身の回りにある文字に注目しながらお楽しみください。記念すべき第1回は、2019年版タイプフェイスカレンダーを担当したデザイナー前原翔一です。


こんにちわ、マエハラです。デザイナーなので、街を歩いていても、買い物をしていても、どうしても文字が気になることが多いです。

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とある病院の駐車場のマーク。患者さんようの印なんだろうけど、下地とペンキの関係でややパンクな患者さん向けの駐車スペースになっている。

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角が取れたトロッコ電車の案内板の文字。トロトロ+トロッコ?(たぶん深読みしすぎ)

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ちとふな、の文字でつくられた祭りの文字。たぶん、神明神社の文字がなかったら、祭と読めないのだろうけど、脳内で補完して読めてしまうところが面白い。

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ご存知、火消しの纏(まとい)。いろは四十八組+本所・深川十六組の纏。四谷の消防博物館でいつでもみれます。子供は歴代の消防車をみるのが好きで、僕は纏をみるのが好きです。文字や記号が立体化され、デザインの一部になっている。もともとは戦国時代の馬印からきているみたいですが、全方位からみえて、死角がすくなるように配慮された立体的なデザインには驚かされます。ちなみに、この纏にはダジャレがかくされているそうで、、興味ある人はネットで調べてみてください。

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古本屋やボロ市にいくとこういう日本語の資料をかってしまう。中をペラペラとみてみると、戦前ということもあり、けっこう固い内容を書せようとしている。。。面白い。人生の中で、当選という文字をそこまで練習することがあるだろうか。。。ただ、デザイナーをやっていて思いますが、習字はチャンスがあれば、いまでも習ってみたいと思っています。日本語を美しく書けるのはいいですよね。

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最近のぼくの仕事に、花いけバトルというものがあります。簡単に説明すると、二人の演者が5分間で花をいけ、それをみんなで鑑賞して、勝敗をきめるというものなのですが。以前にこのブログで高校生向けの大会の記事を書きました。

「花の文化を守る仕事」はこちら>>

今回は演者が大人のはないけの話です。今年から花いけバトルは季節をテーマに告知物を作っています。それは、花をいける行為と季節は密接に関係しているからです。日本人は昔から、そういう文化を楽しんできました。日本語にはたくさんの季節を表すことばがあります。本当に多くて、ピンポイントでこの花が咲く季節!というものまであります。今回、10月に行われるイベントは「むしのね」というタイトルを冠しています。月夜の晩にサラサラと風にふかれるススキの葉の間で彩られる、むしたちの静かで情熱的な演奏会。そんな風景をイメージしながら作りました。

日本語はそんな味わいを感じさせてくれるので、とても好きです。また、そんな日本語をもっとうまくデザインできるようになりたいと、日々思っています。

話は変わりますが、そんな日本語に魅せられている僕が好きな書体は「小塚ゴシック」。

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意外ですが、最近好きです。そう、Illustratorを使ったことある方なら必ずみる。デフォルトのフォントです。フォントが非常にたくさんあるIllustratorでは、なんとなく選んでいない気がして(笑)避けてしまってましたが、最近は、小塚ゴシックの無骨さに惹かれております。
社内でもあまり使っているデザイナーがいないので、先入観だけで使いにくいかなーとか、思っていましたが、調べてみるとリュウミンなどを作られた小塚昌彦氏の制作で、もちろんきちんとした書体でした。(すいません)
ただ、人気はマチマチで個性派俳優と書かれていた記事も見ました。こうして見てみるとなかなか特徴的で、おもしろいですね。

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スマートではない、デザインされすぎていない感じが 個性派俳優とよばれる原因のひとつみたいですが、使い方によっては、その個性が生きる瞬間があると感じております。

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2019 TYPEFACE calenderの書体「Clarendon」は、デザイナー山川の前記事で詳しく書いていますが、今までのタイプフェイスカレンダーの中では、オーソドックスでありながら、強く、たくましい書体です。

書体選考は宮田を含めたD-BROSチームで、あーだこーだ言いながら、20書体くらいから選ぶのですが、平成が終わりを迎える今の時代にこの大胆な書体を選ばれたのは、 新しく生まれる次の時代も、強く、大きく、たくましく生きていけるように! という私たちからの願いが、無意識に込められていたのかもしれません。

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2019年、まだまだ先のような気がしますが、少しづつ準備をはじめてみてはいかがでしょうか!?

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

前原 翔一


▼好きな文字 連載 バックナンバー
vol.2 目立たせる数字

▼前原翔一のデザイナーブログ バックナンバー
2018年賀状シリーズ連載 第8回:犬の表情
花の文化を守る仕事
2017年賀状連載:母と子
一生に1度しか咲かない花
おかあさん
2016年賀状連載:幸せのおすそ分け

▼タイプフェイスカレンダーに関する記事
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D-BROS 2018「タイプフェイスカレンダー」デザイナーインタビュー:目指したのは違和感のないデザイン
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▼美しい書体をテーマにシンプルにデザインした「タイプフェイスカレンダー」ほか2019 D-BROSカレンダーシリーズが、現在好評発売中です!

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About the Author

maehara

1982年生まれ。
多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。
2006年ドラフト入社。