こんにちは、デザイナーの山川鎌です。今回は2019年版のTypeface calendarに採用された書体「Clarendon」についてご紹介したいと思います。

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「Clarendon」は、スラブセリフ体の代表的な書体です。セリフ体と聞くと和文でいう明朝体の様な印象を持たれると思いますが、スラブセリフ体は均一のストローク幅に、ストロークとほぼ同一幅の太く角ばっているセリフ*があるのが特徴的な強い印象の書体です。スラブセリフにはブラケット型とノンブラケット型の2種類があり、「Clarendon」は水かきのような曲線があるブラケットセリフなのも特徴です。

*セリフ=タイポグラフィにおいて文字のストロークの端にある小さな飾りを意味する。セリフを持つ書体をセリフ体またはローマン体と呼ぶ。 セリフのない書体はサンセリフ体と呼ばれる。(sans-serif: フランス語で「セリフがない」という意味)

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書体の設計者はイギリスのタイポグラファー・Robert Besley(ロバート・ベズリー)。1845年に発表した後、「Helvetica」などを手掛けたEduard Hoffmann(エドゥアルト・ホフマン)やHermann EIDENBENZ(ヘルマン・アイデンベンツ)などによって、オリジナルのデザインから様々な幅や太さに変化した「Clarendon」にリバイバルされています。スラブセリフ体自体は、19世紀初頭の急速な発展の時代の中で、ポスターや商業印刷のための新しく、かつ大胆なディスプレイ書体として生まれました。ロバート・ベズリーが「Clarendon」をデザインした目的は、文章の中で語を強調したり周囲と区別したりするなどの補助的な用途に用いられることが多い、イタリック体(筆記体に似た傾いた文字)よりも強調された書体を作ることでした。当時は広告の見出しなどに使用されることが多かったようです。

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現代の身近な例で言うと、SONYのロゴのベースになっているのは有名な話ですが、アメリカの国立公園の標識などにも使用されていました。とても人気な書体なので、みなさんのすぐ近くにも使用されているものがあるかもしれません。

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昨年発売した「D-BROS 2018タイプフェイスカレンダー」デザイナーインタビューでも一度お話してますが、「Clarendon」は元々好きな書体の1つでした。英文字ではなく数字の形が特に好きで、中でも2と7のウェーブしている感じが個人的にツボです。なので、今回数字がメインとも言えるカレンダーを、好きな書体で作ることが出来て楽しかったです。

この記事を通じて少しでもこのカレンダーや書体に興味を持って頂けたら嬉しいです。2019年の暮らしに、タイプフェイスカレンダーを是非とも宜しくお願い致します!


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