こんにちは。デザインエンジニアの勝目です。

突然ですが、万里の長城って聞いたことありますか?

中国にある、とても長大な城壁の遺跡です。現存する部分だけでも6,000km以上、総延長は20,000kmもあったそうです。その長大さのあまり、宇宙から見える唯一の建造物と言われ、教科書にも載っていたことがあるとか。

しかし、実際には肉眼で見ることは難しく、望遠レンズをつけたカメラでようやく見えるかどうか、という感じらしいです。延べ6,000kmも続く人工の壁…ちょっと想像を絶しますね。

そんな万里の長城ですが、実は日本にも宇宙から見える(建造物ではないんですが)人工物があるんです。今日はそれをご紹介しようと思います。

早速、宇宙から見てみましょう。

1
ということで、宇宙にやってきました。さすがにこの距離では何も見えないので、もう少し寄ってみたいと思います。

2
日本列島が見えてきました。

3
目指す場所は北海道にあります。

4
東(=向かって右)のほうに寄ってみたいと思います。

5
何か見えてきました。

6
大地を埋め尽くすグリッド状の模様。これは一体何なのでしょうか。

実はこれ、道東地域の根釧台地に広がる「格子状防風林」という防風林です。グリッドの線に相当するのが実際に防風林となっている領域で、1本の線幅が180mあります。そして、線に囲われた正方形の領域が農地となっています。この正方形は一辺の長さが3,200m(3.2km)あります。

幅180mの線で引かれた、一辺3kmのグリッド。スケールの大きさにちょっと頭がついていけなくなりますね。
7

そして線の総延長は643km、防風林の総面積15,000haというのですから、またすごいですね。2000年2月に、宇宙飛行士の毛利衛さんがスペースシャトル・エンデバーから撮影した写真にもこの防風林がはっきりと映っていたそうです。

ところで、この「格子状防風林」、どのようにして生まれたのでしょうか。

明治時代、ここ根釧台地の開拓にあたってはアメリカで行われていた区画法を参考にしたそうです。その区画法は、直角に交わるグリッドを引いて区画をつくり、農地の土地割や市街地の計画を行うものでした。

なにしろ開拓なので、相手は手付かずの大地です。つまり、農地にするにせよ、開発して市街地にするにせよ、基本的には、森林を伐採する計画ということになります。ところがこの計画では、1,800間(3,200m)ごとに一定の幅の土地を伐採せずに、防風林として残すということが定められていました。その結果残された一定の幅の森林が、グリッド状の防風林として、現在までほぼそのまま残っているんだそうです。

さて、ここでいったん、地上に降りてみようと思います。中標津町の開陽台という展望台からは、地上からでも防風林のグリッドを確認することができます。

8
一見、林が入り組んでいてわかりにくいのですが、写真真ん中のこんもりとした丘の後ろから、左奥方向に防風林のグリッドが真っ直ぐ伸びているのがおわかりいただけるかと思います。

現在の防風林は、主にカラマツなどの植林によってその姿が保たれています。

9
道がどこまでも続いていく、いかにも道東地域らしい風景。ふと、目を道路際の木立に移すと、

10
植林された木々がこちらも一直線に並んで生えそろっていて、とても奇妙な気持ちになります。

11
自然と人工ということがいつも自分にとって何かしらテーマになっている気がします。

12
根釧台地の「格子状防風林」は、そんな自分に一つの考えるきっかけを与えてくれる存在であるように思います。

 

▼勝目祐一郎に関する記事 バックナンバー
日々デザイナー。勝目祐一郎 いつもの日常おしえてください!

▼D-BROSの公式SNSを日々更新中!
Facebook:D-BROS
Twitter:@DBROS_info
Instagram:@dbros_official1995
RoomClip:D-BROSのお部屋 

▼D-BROS 2017年カレンダー&ダイアリーのラインナップ公開!
8/19(金)よりD-BROS WEB STOREにて先行予約を開始いたします!詳細はこちらよりご覧ください。
「2017年カレンダー&ダイアリー」ラインナップ初公開!

▼クリエイターズダイアリーお試し¥1,000円実施中!
現在D-BROS WEB STOREでは、定番商品「クリエイターズダイアリー」の魅力をより多くの方に実感してもらうため、2016年版をお試し価格1,000円(税込)にて販売中です。ぜひこの機会にお試しください!

banner_2016_diary_ec_otameshi