相手が驚くような楽しいギフトをお探しの方におすすめなのが、この果物のようなブロックメモ「KUDAMEMO(クダメモ)」。発売当初から多くのメディアにも取り上げられているD-BROSの人気プロダクトです。

今回は「前編:アイデアのきっかけ編」に続き、アイデアを実際に形にするまでの話や、商品開発をきっかけに見つけた自分自身の表現スタイルなど、デザイナーの天宅正に話を訊きました。

>>前編(アイデアのきっかけ編)はこちら

 

−−このアイデアを実際に形にして量産していくのは大変でしたか?

いやぁ、結構大変でした。

まず、ラフの時はたたんだ状態でまわりに蛍光ペンで色を塗ったんですが、製本の技法でありますが、小口に色をつけるというのは手間なことなんです。ぎゅって圧着してから色を塗っていかないといけない。当時はそうじゃないと赤や、緑の立体に見えないと思ってたので、まず小口に色をつけたいと思っていたんです。普通の製本屋さんでは平らな面に色をつけることはできるけど、こういう曲面には色をつけれないんです。

−−機械ではできないことなんですね。

そう。手塗りとか、スプレー塗りとか、ものすごい手間になってしまう。困ったな、すごい高くなってしまうという話をしてた時に、意外に小口じゃなくても色がつくんじゃないかと思って一回ラフをつくってもらったんです。

−−ほんとですね、よく見ると色がついているのは小口じゃないんですね。
kudamemo
▲端に色がついている紙がたくさん並ぶことで、色のついた立体物にみえる

そう、片面の端に色がついているだけ。しかも最初は両面(表裏)に色をつけないとダメだと思っていたんです。そうじゃないと立体に色がついているように見えないと。でも1回やってみようということになって印刷会社さんに相談したら、意外に片面だけでも上手くいきました。というかそっちの方がむしろ本物っぽくていいねってなったんです。本物のくだものも表面に毛が生えているというか、少し白っぽく見えたりもするから、よりリアリティがあっていいなということで。小口じゃなくてもいいし、片面印刷でいいし、一石二鳥だねって。(笑)

−−だいぶコストダウンにもなりますしね。

そう、だいぶ作りやすくなりました。印刷、製本のところまではわりとトントンと進みました。一番大変だったのは立体にする作業と木の枝をつける作業。そこは手作業じゃないとできないとなったので、印刷会社さんのツテで、細かい作業を得意とする会社さんにお願いしました。

−−きれいに立体にするの結構難しいですよね。

最初はぐちゃっとなったり、偏っていたりと不良品もたくさん出ました。なので、組み立てのための説明書を用意したり、現場にレクチャーしにいって、やってもらって。うまくいかなかったらもう一度行って、何回か現場に通って覚えてもらいました。

−−そういう地道な努力があって商品になっているんですね。

あと、枝もね。紙で作るとか、プラスチックで作るとか考えたんですが、ちょっと安っぽくなるなぁと思って、本物の枝を探していたのですが、枝にみえたらいいかということで蔓を選びました。パッケージも発売当初はインパクトを出したかったので、本物のくだもの用のパッケージを使って、八百屋さんに並んでるくだもののように見えるようしました。ギフト需要が多いということで、一年前にひとつ入りのパッケージにリニューアルしましたが、クダメモデビューの演出としては良かったと思っています。

FM_03_2

▲発売当初のパッケージ。まるで本物の果物のよう。(※現在このパッケージでの販売は行っておりません)

11111047_56429e4985a4c

▲2014年より1個入りのパッケージにリニューアル

−−断面も本物みたいですね。

これは手書きです。

image

−−手書きなんですか?!

リアルな方がいいなと思っていたんですが、写真だとちょっとリアルすぎるというか、ちょっとニュアンスがほしいと思って。仕組みがおもしろいと思っているから、そこにあまりデザインはしたくないんだけど、デザインしなさすぎるとそっけなくなってしまうので、イラストくらいがちょうどいいかなと。バランスですね。

−−自分のアイデアがこうやって商品になるというのはどういう気持ちでしたか?

形にするために協力してくれる人がたくさんいて、チームのみんなだったり、印刷会社さんだったり、そういう人たちの助けがなかったらできなかったなぁと思います。あとは、おもしろいものができそうだなというのは、アイデアが浮かんだ瞬間にすでにあって。そういう感覚は初めてでした。

−−あぁ、なるほど。手応えみたいなこと?

デザインって何種類か落とし込むまでに方法があると思うんですが、やって、やって、やっていって、いいのができた!という時と、ラフも作れてないけど、世の中にないもので、形になったら絶対おもしろいなと思う時がある。でもそれって強い思いつきが生まれないとダメだから。

−−天宅さん自身はどっちのタイプ?

あとの方が好き。クダメモを作ってから、そういう考え方でものを作っていく方法もあるなぁと感じた。そのきっかけにはなりました。

−−毎回、広告の仕事でもそういう感じですか?

今はできればそうするようにしています。

−−クダメモができる前はそうじゃなかった?

そうですね。100時間やったのと、200時間やったのだと、200時間やった方がいいと思ってたし、300時間、400時間やった方がいいと思ってたけど、意外と(かかった時間は)1分でもポンっと思いついたら、おもしろいものができるんだなと。でもそれは発明じゃなくて、僕は0から1にするのはなかなか難しいから、考え方というか、すでにあるものでも少し見方を変えたらこうなるなぁくらいの思いつきでいいのかなと思っています。

−−ちょっとしたアイデアの変換みたいなことでしょうか。

今活躍しているデザイナーの方々はみなさん独自の世界観や表現があるけど、僕には何があるだろうと思った時にクダダメモをつくって、ちょっとした仕組みでも人を驚かせたり、喜ばせたりすることが意外とできるんだなぁというのが、自分の中の自信にもつながりました。「Boooon!」もデザインというよりは、紙を破いたら下の紙の色が見えるという仕組みがおもしろいアイデアだと思っています。

booon

▲封筒にあるつまみを引っ張ると飛行機雲のように紙が破れ封を開けることができる

−−あれも楽しいアイデアでしたよね!

封筒のほかにも応用できないかなぁって未だに思ってます。だからなんか、自分の得意技というか持ち味というのが、グラフィックデザインだと見た目にパーンとわかりやすいものになるけど、仕組みとか仕掛けを考えるとか、そういうことでもいいのかなって思いました。

−−自分のスタイルを見つけられたということでしょうか。

そうそう、好みというか、得意技というか、そういうのができたなと。

−−なるほど。そういうスタイルもあるよっていうのは、今グラフィックデザインを勉強している方々にも参考になりますよね。

そう思います。だから若い後輩達をみて思うのは、クライアントからデザインしてくださいと言われた時に表面デザインだけするのは嫌って思っちゃうところがあるけど、意外にグラフィックデザイナーが表面デザインのみをしようとしちゃってるというか。それだけがグラフィックデザイナーの仕事じゃないんだって本気でわかるようになったのは、例えばD-BROSみたいないい場所を与えてもらったからだと思っています。自分は何が得意なのか、何が好きなのかということをちゃんと理解した方が自分のためにもなるんじゃないかなと思うんです。

−−クダメモをきっかけにデザイナーとしての考え方も大きく変わったんですね。最後に、クダメモはギフトにとっても人気なんですが、なぜだと思いますか?

りんごと洋梨って世界中で愛されているモチーフだから。世界共通言語みたいな。平和なんですよね。

−−この驚きを誰かに教えたくなりますしね。この時期、クリスマスのギフトにはもちろん、年始のお年賀にもいいですよね。

そうですね、赤と緑だしね(笑)

−−ほんとだ(笑)今日はありがとうございました!

 

〈デザイナープロフィール〉

天宅正(てんたく まさし)
1978年兵庫県生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業。東京藝術大学大学院デザイン科修了。2005年ドラフト入社。D-BROSの人気商品「KUDAMEMO」など他商品開発も手がける。Japan Graphic Designers Association(JAGDA)会員。ADC賞(2010)、JAGDA新人賞(2011)

 

▼天宅正デザインのクダメモはこちらからお買い求め頂けます。
D-BROS WEB STORE

▼プレゼントキャンペーンは12月25日まで!
現在、D-BROS WEB STOREではみなさんにちょっと早いクリスマスプレゼントをお届けするプレゼントキャンペーンを実施中です。12月25日(金)までの期間中、商品をお買い上げ頂いた方全員に、もれなくD-BROSのグリーティングカードをプレゼント致します。この機会をお見逃しなく!

▼クリスマスギフトにおすすめのアイテムを集めました!クリスマス特集ページはこちらから
CHRISTMAS GIFT SELECTION

▼D-BROSの公式インスタグラムはじめました!
アカウント:「dbros_official1995