書体の美しさにこだわった、シンプルなカレンダーシリーズ「TYPEFACE CALENDAR」。デザイン会社として、シンプルで美しい定番となるようなカレンダーを作りたい、という思いから生まれました。
2007年の発表から今年で9シリーズ目を迎え、今やD-BROSの定番となったタイプフェイスカレンダーも、この9年の間に様々な試行錯誤を繰り返し、進化してきました。今回は、そんなタイプフェイスカレンダーの歴史をお届けしたいと思います。

 
 
タイプフェイスカレンダーは、毎年ひとつの書体をテーマとして選び、デザインしています。書体選びの基準としては、美しく、親しみやすく、ベーシックな書体であること。2008年〜2013年版まではドラフトのデザイナーである天宅正が、2014年版からは安田昴弘がデザインを担当しています。

文字だけのカレンダーはシンプルであるからこそ、書体や細かなデザインひとつで見え方や印象が変わってしまいます。文字と文字の間隔や、余白の取り方など、ひと月を眺めた時に均等に見えるように、繊細かつ綿密なデザイン作業がそこにはあります。一見単純そうに見えて、実はとても奥深くデザインを追求したカレンダーなのです。

▼タイプフェイスカレンダーのデビューの年、2008年は「Bodoni」(ボドニ)を使用。
2008_Bodoni

いくつもの候補の中から、部屋に飾った時に優しい印象になるように、少しニュアンスのあるセリフ書体(※)の「Bodoni」をセレクトしました。
※セリフ書体・・・明朝体のように、文字のストロークの端にある小さな飾り(セリフ)を持つ書体

▼2009年「News Gothic」(ニューゴシック)
2009_News-Gothic
二年目は印象を少し変えるため、サンセリフ(※)書体をセレクト。
※サンセリフ書体・・・ゴシック体のように、セリフのない書体

▼2010年「Caslon540」(キャスロン540)
2010_Caslon540
ドラフトでブランディングを担当していた仙台のパン屋さん「Caslon」に因んでセレクトしました。「Caslon」とのコラボレーションバージョンも限定で販売されました。

▼2011年「Futura」(フーツラ)
2011_Futura
数字だけでなく文字の面白さも見せたいということから、この年より日付を縦表記にして、曜日のアルファベットを見せるデザインに変更。

▼2012年「Centuty」(センチュリー)
2012_Century

日本ではなかなか見慣れない縦表記のカレンダーは賛否両論もありました。

▼2013年「Univers」(ユニバース)
2013_Univers
この年、改めてデザインを見直し、カレンダーとしての見やすさ、美しさは保ちつつ、グラフィックデザインとしても遊びをもたせました。

▼2014年「Stone」(ストーン)
typeface_1b
2014年版より担当デザイナーが変更になり、紙の質感や、割りピンで止めていたものをミシン目にするなど、カレンダーの仕様から見直しました。デザインも印象も一新。新たなタイプフェイスカレンダーに生まれ変わりました。

▼2015年「PEIGNOT」(ペイニョ)
typeface3

部屋に飾った時に明るい印象になるよう、刷り色に青と赤の二色を使用。「PEIGNOT」の持つ雰囲気と合わさって、一風変わった仕上がりになりました。

▼2016年「Akzidenz-Grotesk」(アクチデンツ-グロテスク)
2016type
そして、9シリーズ目を迎えた2016年版では、定番の壁掛けタイプに加えて、卓上サイズとポスター(B1)サイズの2バージョンを新たに発表しました。

 
美しいデザインを多くの人々の日常に届けたい。そんな思いでデザイナー達は日々デザインを追求しています。D-BROSのカレンダーをお部屋に飾ると、なんだかちょっと明るくなる、優しくなる、爽やか気分になるとか、そんな風に感じていただけたら嬉しいです。
 

2016年版「TYPEFACE CALENDAR」はD-BROS WEB STOREにてお買い求めいただけます。
D-BROS WEB STORE

2016年版をデザインした安田昴弘のこだわり、制作秘話も公開中!ぜひそちらもあわせてご覧ください。
D-BROS 2016カレンダー第3弾 「Typeface Calendar」今年の書体はベルリン生まれの “Akzidenz-Grotesk” (アクチデンツ-グロテスク)

 

<デザイナープロフィール>

天宅正(てんたく まさし)
1978年兵庫県生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業。東京藝術大学大学院デザイン科修了。2005年ドラフト入社。D-BROSの人気商品「KUDAMEMO」など他商品開発も手がける。Japan Graphic Designers Association(JAGDA)会員。ADC賞(2010)、JAGDA新人賞(2011)

安田昂弘(やすだ たかひろ)
1985生まれ、名古屋出身。多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科を卒業し、2010年に株式会社ドラフトに入社。グラフィックデザインから映像、デジタル領域のデザインまで幅広い仕事に関わる。2015年春に同社より独立。「グラフィック」をベースに幅広いジャンルのクリエイティブを展開している。