この時期になると、桃を送ります。

私自身大好きで、地元でもとっても質の良いものが採れるので、いつもお世話になっている人にお裾分けしているのです。

皆さん本当に喜んでくださるので、送って良かったなぁといつも嬉しい気持ちになります。

しかし、そういった中でいつも悩んでしまうことがひとつあります。

それは、桃の固さです。

多くの人は知らないと思いますが、桃が一番おいしいのは固い時なのです。

柔らかい桃は糖度を上げるために長く置かれたもので、かなり熟しているもの。

しかし、とれたての桃というのは、新鮮で、キュウリのように固いのです。

熟して柔らかくなった桃が甘いのは当たり前のことですが、とれたての桃はそうはいきません。

とれたてで固い状態の時に甘さを持てる桃こそ、最もおいしい桃なのです。

しかし、大抵の人が桃は柔らかいものだと思っていることも理解しています。

キュウリみたいに固い桃なんて、産地でしか手に入りませんし、食べたことがない人の方が多いということも事実。

やはり、デザイナーとして、多くの人がおいしいと思っている柔らかい桃を尊重するのが良いのでしょうか。

それとも、自分が本当においしいと思っている固い桃を提案するのが、本当のデザイナーなのでしょうか。

悩みどころです。

悩んだあげく、結局今年も固いものを送って、良い時に食べていただくという方法をとってしまいました。

来年こそは、しっかりした決断をしたいです。

 

 

 

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